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下痢・水下痢

下痢・水下痢が止まらない…どうしたらいい?

下痢・水下痢が止まらない…どうしたらいい?水っぽい便が出ても、放っておく方が多いのが現状です。一度だけの水下痢や3日以内に通常の便に戻ったのであれば心配ありません。しかし、1週間以上継続した下痢や水下痢のせいで生活に支障をきたしている場合、体からの異常を知らせるサインの可能性があります。
便秘と水下痢を何度も繰り返している方も医師の診察を受けることをお勧めします。ただの水下痢だと思っていたら、過敏性腸症候群の症状だったという方もいらっしゃいます。
1週間以上水下痢が継続している、繰り返す便秘と下痢、吐き気といった不調がある場合、放置せず当院までご連絡ください。

下痢の症状チェックリスト

早急に救急対応が必要な下痢

  • 1時間に1回以上下痢を繰り返す
  • 激しい腹痛や38℃以上の高熱がある
  • 下痢に伴い大量の鮮血便が出た
  • 嘔吐で水分補給ができない

早めに受診したほうがよい下痢

  • 軽い発熱、腹部の鈍痛、軽い嘔吐
  • 粘血便、黒色タール便
  • 下痢の頻度が1時間に1回程度ある
  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 下痢が続いている

下痢の定義

健康的便は、バナナのような太くて長い形です。軟便とは、水分が多いドロドロした便で、下痢便は軟便より水のような液体状の便で、泥状、粘液状などと表現されます。

水分量

大腸でどのくらい水分が吸収されたかで便の硬さが決まります。健康的な便はおおよそ70~80%の水分を含んでいますが、軟便はおおよそ80~90%、下痢便は90%以上が水分になります。

期間

急性下痢の場合、2週間以内に下痢が治まるか、数時間で回復するケースもあります。慢性下痢の場合、3~4週間以上継続します。

下痢の種類

急性下痢

浸透圧性下痢

脂っこいものの食べ過ぎやお酒の過剰摂取などが原因となります。偏った食生活は腸の働きを低下させ、食べ過ぎ・飲みすぎのせいで腸へ負担がかかると、便の水分量が増加して、突然下痢になる可能性があります。

分泌性下痢

分泌性下痢は、食あたりや食中毒が原因で軟便になった状態です。細菌により腸粘膜へ障害が発生したため、腸管の分泌物が多くなって軟便になります。また、お薬の副作用や食べ物によるアレルギーが原因になる場合もあります。

慢性下痢

蠕動運動性下痢

腸は蠕動運動を行い、内容物を肛門へ押し出す働きをします。ところが、ストレスなどの影響を受けると、蠕動運動にも支障をきたします。その結果、腸の働きが低下してしまい、下痢になってしまうのです。

滲出性下痢

滲出性下痢とは、腸に炎症が起こる潰瘍性大腸炎やクローン病などが原因となって引き起こされる下痢です。
細胞内の液体や血液成分が粘膜からしみ出し、水のような便になります。腸粘膜に炎症が生じたことで水分を吸収しにくくなることも原因の一つです。

下痢を伴う病気

ウイルスや細菌による下痢
(感染性腸炎、食中毒)

ウイルスや細菌感染による下痢は、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオやO-157といった病原性大腸炎、ロタウイルスやノロウイルスといったウイルスに感染したことで起こります。主な症状は、激しい嘔吐や下痢、発熱などがあります。

過敏性腸症候群

下痢や便秘といった症状があるにも関わらず、検査で異常が発見されないのが過敏性腸症候群です。原因は、自律神経の乱れや腸の働きが低下したことなどが挙げられます。
症状によって4つのタイプに分類され、便秘と下痢を繰り返すのが混合型、便秘型、下痢型、お腹の張りなどによる分類不能型があります。

過敏性腸症候群について
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潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは、直腸から次第に大腸へ炎症が広がる病気です。何が原因なのかがはっきり分かっておらず、厚生労働省から難病指定されています。代表的な症状は、血便、腹痛、下痢などがあり、活動期・再燃期(症状が強く出る時期)と寛解期(症状が治まる時期)を繰り返します。

潰瘍性大腸炎について
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大きな大腸ポリープ
進行した大腸がん

初期の大腸がんは症状が出ないことが多く、小さい大腸ポリープもこれといった症状は現れません。病状が進んでポリープやがんが大きくなると、便の通り道が狭まり、水のような便や便が細くなると言った症状が現れます。さらに、病変付近を便が通るたびに傷ついて出血することで、血が混ざった便や便潜血が出る場合があります。

大腸ポリープについて
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大腸がんについて
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下痢の検査

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査お腹の不調や下痢が継続するのは、何かの病気である可能性があるので、大腸カメラで詳しく検査します。当院の大腸カメラ検査は内視鏡専門医の院長が行い、病変を早期発見することで病気の予防に努めます。

大腸カメラについて
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腹部エコー検査

腹部エコー検査下痢などの症状が継続するのは、消化菅の病気を発症している可能性があります。腹部エコー検査で、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓を詳しく観察し、異常がないか調べます。

血液検査

胃腸の炎症が疑われる場合、血液検査を行って詳しく調べます。

下痢の治療

下痢がひどい場合、脱水症状が出る可能性があるので、状態に応じて点滴することがあります。下痢の原因が病気によるものであれば、病気の治療を先に行います。下痢が続く場合、足腰を温め、消化しやすい食べ物を少量ずつ食べるようにしましょう。また、こまめな水分補給も大切です。

急性下痢

脱水症状が出る恐れがあるので、水分をこまめに摂取します。ただし、嘔吐を伴い、自ら水分摂取するのが困難な場合、点滴することがあります。摂取する水分は、湯冷まし、白湯、麦茶がお勧めです。冷たい飲みものはお控えください。
お食事を摂る際は、すり下ろしたリンゴ、柔らかく煮込んだうどん、お粥、スープ、出汁といった消化にいいものを少量ずつ食べましょう。周りの人にうつる可能性があるので、しっかり手洗いすることが重要です。飲食店関係のお仕事や医療従事者は、下痢などお腹の不調に関連する症状がなくなってから48時間が経過するまで自宅で安静にお過ごしください。

慢性下痢

お腹への刺激を減らすため、牛乳、お酒、カフェイン、香辛料、冷たいものはお控えください。症状が出ているときは、白身魚、ささみ、納豆、卵、豆腐といった消化しやすい物を摂取してください。柔らかく調理されていれば、ご飯やうどんを食べても問題ありません。