当院の大腸カメラ
大腸カメラ検査では、内視鏡を肛門から直腸、盲腸まで挿入して、大腸の粘膜の観察を行います。正確な診断ができる大腸カメラは、腸内に大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)などの大腸の疾患の早期発見に役立ちます。また、検査中に発見できた病変の中には、サイズによってその場で摘出できるものもあります。
大腸ポリープはがん化するケースが多く、検査で小さな病変を早期発見して摘出することは、大腸がんの予防に繋がります。以前は日本人がなりやすいがんは胃がんと言われていましたが、時代が変わり大腸がんを患う方が増加傾向にあります。同じく大腸がんの患者様が多いアメリカでも内視鏡で大腸ポリープの摘出を行い、大腸がんで死亡する方の数を減らすことに成功しています。
大腸がんに繋がる可能性がある病変の早期発見のため、当院でも高機能の内視鏡で大腸カメラ検査を実施しています。できる限り患者様の負担を減らすべく、鎮静剤・鎮痛剤の使用も行っております。優れた機能の大腸カメラで正しい診断ができますので、どんな些細な症状もお気軽にご相談ください。当院は大腸がんを予防して、地域の皆様が健康的に過ごすサポートをしたいと考えております。
このような症状はありませんか?
- 腹痛がある
- 家族に大腸がんにかかった人がいる
- お腹が張って苦しい
- 下痢と便秘を繰り返している
- 血便が出る
- 細い便が出る
- お腹にしこりがある
- 痔の症状がある
- 何日も便秘が続いている
- 大腸ポリープの切除経験がある
- 体重減少
- 排便のとき出血する
- 膨満感がある
- 便潜血検査で陽性が出た
- 貧血がずっと続いている
など
上記の症状が思い当たる方は、大腸の詳しい検査をお勧めいたします。ずっと我慢していたり、放置したりすると命に関わるほど重篤な病気を誘発するリスクが高まります。お腹に関して症状があれば、主治医などに大腸カメラ検査の実施をご相談ください。また、上記の項目に当てはまる40歳以上の方は、特に大腸がんなどを発症するリスクが高い傾向です。年1回は、大腸カメラの検査を受診しましょう。
大腸カメラで分かる病気
- 大腸がん
- 痔核
- 感染性腸炎
- 大腸ポリープ
- 潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患、
- 虚血性腸炎
- 大腸憩室症
大腸がんは小さいうちに見つけることができれば治る見込みが高くなります。また、大腸がん予防のため、大腸ポリープの切除は非常に重要です。命を大切にするため、定期的な大腸カメラ検査を受けましょう。
当院の大腸カメラの特徴
鎮静剤や炭酸ガスで大腸カメラの苦痛を軽減
当院の大腸カメラ検査では、患者様の負担を減らすため鎮静麻酔を使用いたします。麻酔の効果により、緊張が和らいでリラックスした状態で検査をお受けいただけます。過去に大腸カメラで嫌な思いをした方や大腸カメラを挿入するのが怖い方は鎮静麻酔の使用ができるので、お気軽にお申し付けください。
炭酸ガスで大腸カメラのお腹の張りを軽減
大腸カメラを挿入するとお腹に張りを感じる方が多いです。そのため、当院では炭酸ガス(CO2ガス)を取り入れております。空気より水に溶けやすいCO2ガスを使って、患者様のお腹の張りを少なくするよう努めております。
適切な麻酔(鎮静剤)
大腸カメラ検査で麻酔を使用することは、苦痛の軽減や安全に検査を進めるために大切です。また、痛みや苦痛を減らすため水浸法や無送気軸保持短縮法を取り入れており、安心して検査に臨んでいただけます。
土曜日も検査が可能
当院の大腸カメラ検査は土曜日でもお受けいただけます。平日は仕事が忙しくて来院する時間が取れない方にお勧めです。予約制になっていますので、WEBやお電話でご都合が良い日時をお伝えください。
胃カメラ・大腸カメラの同日検査が可能
当院は、胃カメラ検査と大腸カメラ検査の実施を同じ日にすることができます。別日にそれぞれ実施しても、同じ日に実施しても検査の質は落ちないのでご安心ください。同じ日に実施すると、鎮静剤や検査前の食事制限が一回で終わるメリットがあります。
日帰りで大腸ポリープの切除
当院では、大腸ポリープの切除をご希望される方は日帰りで治療が受けられます。大腸がんの発症リスクを高める大腸ポリープは、早期に切除することで大腸がん発症のリスクを下げることができます。検査前に、切除の詳しい説明や料金、合併症などを丁寧にご説明し、患者様のご了承を得てからポリープの切除に移ります。ポリープの数や大きさ、形状などから入院ができる大きい病院をご紹介する場合もあります。
リカバリー室でのお休みが可能
検査が終わった後、麻酔(鎮静剤)を使った方は効き目が切れるまでリカバリー室で過ごし、しっかり目が覚めるまで安静にしていただきます。検査室からリカバリー室までは、患者様はストレッチャーに横になったままの状態で移動していただけます。
精密な大腸カメラ検査に対応した内視鏡機器を導入
当院で導入しているのは、大きい病院でも扱うような非常に優れた性能の内視鏡検査機器です。そのため、検査の質も高く小さな病変の早期発見にも役立ちます。さらに、検査に伴う痛みや出血などを軽減でき、検査を受けた後の回復も早いです。
大腸カメラ検査の流れ
Step1ご予約
当院の大腸カメラ検査は予約制なので、事前予約をお願いいたします。
予約には、お電話をご利用ください。
Step2.診察
大腸カメラ検査を受ける方には、検査の日より前に医師の診察を受けていただきます。診察では患者様の体調をチェックして、検査の詳しい内容、大腸ポリープがあった場合は切除するかの相談や、検査の前日に飲んでもらうお薬の説明などを行います。持病のお薬を服用している方は、お薬の詳細が分かるお薬手帳などをお持ちください。お薬の種類にもよりますが、主治医と相談の上、休薬してもらうことがあります。便秘がひどい方は、下剤の服用をお願いするかもしれません。予約制なので、お電話かWEBからのご予約をお願いいします。
Step3.検査前日まで
検査の2~3日前から前日まで、種があるもの、脂っこいもの、繊維質なとうもろこし、豆類、カボチャ、ネギ、ごぼう、ひじきやわかめなどの海藻類はお控えください。また、前日のお食事は消化が良いものを中心に摂っていただき、21時までに済ませてください。大腸カメラで正確な検査をするため、大腸内をきれいにする必要があります。便秘の方などは検査専用のお食事セットがお勧めです。21時以降はお水の摂取だけに留めていただきます。また、腸を空にするため下剤を飲んでから就寝していただきます。
Step4.検査当日
朝から絶食していただき、お水やお茶で水分を摂取してください。普段からお薬を服用している方は検査前の診察で医師から受けた指示通りにしてください。腸管洗浄剤は、検査開始の4時間前からご自宅か病院で1時間ほどかけて飲んでいただきます。その際の水分はお水やお茶になります。洗浄剤を服用後、始めは形がある便、次にゆるい便、最後の無色透明な便に置き換ったら、内視鏡スコープの挿入が可能です。(便の状態変化は患者様により異なります。)検査で履くパンツは穴が開いており、穴がお尻に来るように履いてください。検査前に点滴で鎮静剤や腸運動を抑制するお薬を体内に入れていきます。
Step5.検査時
移動もできる検査台にはじめは左側を向いて横になってもらいます。大腸カメラの苦痛を軽減するため、希望があれば鎮静剤を使用いたします。また、患者様の安全を確保するため、検査は生体モニターで酸素濃度や脈拍、血圧を測りながら進めます。大腸まで内視鏡スコープを挿入するので、体の向きを変えてもらったり、お腹を押さえたりする場合があります。検査の時間は約20~30分ですが、大腸ポリープが発見されたときは生検(組織検査)や状況に応じたポリープ切除を行うために時間がかかることがあります。
Step6.検査後
鎮静剤を使用した場合は、検査後は少しもうろうとしてしまうため、リカバリールームにて約30~60分お休みいただきます(体調が完全に戻るまでの時間は個人差があります)。休憩後、検査結果をご説明いたします。この際、分からないことなどあればお気軽にご質問ください。また、鎮静剤を使用されなかった方は、休憩は不要です。
検査後の注意点
- 自分以外の人の運転かタクシーやバス、電車など公共交通機関でお越しください。お帰りも同様です。
- 鎮静剤や鎮痛剤を服用した方はバイク、自転車、車の運転を検査日にするのは禁止です。
- 検査後1週間程は、旅行や出張、過度な運動は控えるようにしましょう。
- 検査後のお食事は消化されやすい食材をお選びください。
- ポリープを切除した方は、辛い食べ物やお酒の摂取を数日間避けていただきます。
- 血便が出たりや出血が止まらなかったりする方はご連絡ください。
- 生検組織検査を受けた方は、検査日にお酒類は避けていただきます。
- ポリープの切除や生検を行わなかった方は、特に生活の制限はありません。
大腸カメラ検査費用
3割負担の場合 | |
大腸カメラ | 5,000円 |
大腸カメラ+生検(場所・個数により変動) | 11,000~16,000円 |
大腸カメラ+ポリープ切除 | 25,000~35,000円 |
- 費用は保険の負担割合・薬剤料・生検の数などで変動します。
- 1割負担の方は1/3とお考えいただければ大丈夫です。
- 上記に加え、初診料・検査代・薬剤料などが別途必要になります。